カテゴリ
以前の記事
2017年 12月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 06月 2016年 01月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 検索
その他のジャンル
外部リンク
|
木村恵美は、緊張感のある劇的な表現によって大会会場の空気を一転させる力をもった選手です。湧別町の会場の空気には独特のものがあります。その空気をどのように変化させるのか、楽しみです。 また、木村選手は、現在「詩のボクシング」香川大会の実行委員長を務めています。 記念すべき第10回目となる「詩のボクシング」香川大会には、歴代の香川大会チャンピオンが勢揃いし、丸亀城内にリングを設けて行われます。 詳細は、下記の香川大会実行委員会ブログをご覧ください。 ↓ ⇒「詩のボクシング」香川大会実行委員会ブログ ------------------------------------------------------------------------------------- 父方の祖父母は私が生まれる前にとうに亡くなっていて 小高い丘の斜面に小さな墓がふたつ並んでいた。 墓石が少し傾いでいるのは「土葬だったから」と聞かされた気がする。 お彼岸とお盆 車で小1時間かかる墓参りは退屈だったが 途中の峠にある小さな店で並んで買う蒸しまんじゅうのうまさと 墓地のふもとにある小さな手押しポンプが楽しみだった。 ひと休みする母のそばで 井戸につるべを落とした父が小さなバケツをたぐり寄せる。 「のぞいたらいかん。落ちたらいかんけん」 何度も同じ注意をされながら それでも母の目を盗んでこっそり井戸の縁に手をかけて 深い底にかすかに光る水面をこわごわ確かめた。 父の汲み上げる水はいつもほんの少しだった。 その水を すぐ隣にあるポンプの上に注ぐ。 同時に持ち手をガシガシと上下させると こぽぽ ごぽぽぽ ぶかぶかぼごぼごぼ と管の底から苦しげにせり上がる音がして ほどなく口からばしゃばしゃと水がほとばしる。 よびみず というのだと。 年が明けてからこちら、ときどき何かによばれているような気がする。私の中に注がれたつめたいよびみずはつめたくてしょっぱくて、私のからだの底を こぽぽ ごぽぽぽ ぶかぶかぼごぼごぼ とかきまわす。 オホーツクの水 かもしれない と思う。 木村恵美(主婦) -------------------------------------------------------------------------------------
by poetryboxing
| 2014-04-11 08:00
| 選抜式・全国大会出場者の思い
|
ファン申請 |
||